「FPに相談するといい」と聞いても、そもそも何を相談できるのかわからない。
保険の見直しなら保険相談でもよさそうだし、家計や老後のお金まで相談していいのか迷う人もいるでしょう。
FP(ファイナンシャル・プランナー)が扱うのは、保険だけではありません。
家計、教育費、住宅、老後、資産運用など、「これからのお金」を広く整理したいときに相談できるのがFPです。
この記事では、FPに相談できること、保険相談との違い、相談前に準備しておきたいことを整理します。
FP相談では何を相談できる?
FPは「くらしとお金」に関する幅広いテーマについて相談できる専門家です。
日本FP協会では、FPが対応する相談テーマとして、家計管理、老後の生活設計、教育資金、年金・社会保険、住宅資金、資産運用、税制、保険、介護・医療費、相続・贈与などを挙げています。
つまり、「保険を見直したい」という具体的な相談だけでなく、
・毎月なかなか貯金できない
・子どもの教育費が心配
・住宅ローンを組んでも大丈夫か知りたい
・老後のお金が足りるのか不安
・資産形成を始めたいが何から考えればいいかわからない
といった悩みも相談対象になります。
「何が問題なのか自分でもよくわからない」という段階でも構いません。
日本FP協会も、漠然とした将来への不安について、FPとの対話を通じて不安や問題点を整理していくことができると案内しています。
FP相談でよく扱われる6つのお金の悩み
1.家計の見直し
収入はあるのにお金が残らない、毎月の支出を減らしたい、どのくらい貯蓄すればいいかわからない。
こうした家計全体の相談は、FP相談の代表的なテーマです。
単に「節約しましょう」で終わるのではなく、収入・支出・貯蓄・今後の予定などを整理しながら考えていきます。
2.教育費
子どもの進学にいくら必要になるのか、いつまでにどの程度準備すればいいのか、といった相談です。
教育費だけを見るのではなく、住宅ローンや老後資金など、ほかの大きな支出とのバランスも考える必要があります。
3.住宅購入・住宅ローン
「住宅ローンで借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は、必ずしも同じとは限りません。
住宅購入後の生活費、教育費、老後資金なども含めて家計全体から考えたい場合、FPへ相談する選択肢があります。
すでに住宅ローンを利用している場合も、返済計画や借り換え、繰上げ返済などについて相談できます。
4.老後資金・年金
老後の生活にはどのくらいのお金が必要なのか。
公的年金だけで足りるのか。
何歳までに、どの程度準備しておけばいいのか。
こうした老後の生活設計もFPが扱う分野です。
現在の家計だけではなく、将来の収入・支出まで含めて長期的に考えるのがポイントです。
5.資産形成・資産運用
貯蓄だけでいいのか、投資も考えたほうがいいのか。
投資信託などの金融商品はどういう仕組みなのか。
資産形成について考え始めたときにもFPへ相談できます。
ただし、FPによって資格や得意分野、提供できる業務の範囲は異なります。
「FPなら誰でもすべての金融商品について具体的な売買判断までしてくれる」という意味ではありません。
相談したい内容とFPの専門分野が合っているかを事前に確認することが大切です。
6.保険の見直し
生命保険や医療保険などの見直しもFP相談の対象です。
現在加入している保険の内容がよくわからない、保障が多すぎないか気になる、家族構成が変わったので見直したい、といった相談が考えられます。
ここで気になるのが「それなら保険相談と何が違うの?」という点でしょう。
FP相談と保険相談は何が違う?
大きな違いは、相談する範囲です。
保険相談は、基本的に「保険」を中心として現在の保障内容を確認したり、必要な保障について考えたりする相談です。
一方、FP相談は保険を含めた家計全体を対象にできます。
たとえば、
「毎月の保険料を下げたい」
という目的がはっきりしているなら、保険相談は選択肢の一つです。
しかし、
「教育費も住宅ローンもある。老後も心配。保険料も高い気がするけれど、家計のどこから見直せばいいかわからない」
という場合は、まず家計全体を整理するFP相談のほうが目的に合うことがあります。
保険だけを切り離すのか、生活設計全体から考えるのか。
ここが相談先を選ぶ一つの基準になります。
FP相談だからといって必ず保険に加入するわけではない
FPへの相談と、保険への加入は別の話です。
FPにはそれぞれ所属や業務形態、得意分野があります。
保険商品を扱うFPもいれば、相談そのものを主な業務としているFPもいます。
そのため、相談を申し込む前に、
・どんな分野を得意としているか
・相談料はいくらか
・商品の販売を行っているか
・相談後にどのようなサポートを受けられるか
などを確認しておくと安心です。
有料相談の場合も料金体系はFPによって異なります。
相談料だけでなく、プラン作成などに別料金が設定されている場合もあるため、申込み前に確認しておきましょう。
FP相談の前に準備しておきたいもの
何も準備せず相談することもできますが、家計の状況がわかる資料があると話を進めやすくなります。
日本FP協会では、相談内容に応じて、家計簿や収支・貯蓄状況、ローン返済状況がわかるもの、保険証券などを準備しておくとよいと案内しています。
たとえば、
・毎月の手取り収入
・毎月のおおまかな生活費
・現在の預貯金
・住宅ローンなどの借入残高
・加入している保険
・今後予定している大きな支出
などを確認できるようにしておくとよいでしょう。
すべてを1円単位まで調べる必要はありません。
まずは「今の家計がだいたいどうなっているか」を説明できる程度から始めても構いません。
→ FP相談に持っていくものは?初回相談前に準備したい資料と情報
相談したいことが決まっていなくても大丈夫
「老後がなんとなく不安」
「今の家計のままでいいのかわからない」
このような漠然とした状態で相談しても問題ありません。
FP相談では、最初に悩みや希望を確認し、家族構成、収入・支出、資産、ローン、保険などの現状を把握したうえで、問題点や今後のプランを整理していくのが一般的な流れです。
むしろ、自分だけでは何から考えればいいかわからないときに、第三者と一緒に整理することもFP相談の使い方の一つです。
FP相談と保険相談、迷ったときの考え方
相談先に迷ったら、「何を解決したいのか」で考えてみましょう。
保険の保障内容や保険料を中心に見直したい
→ 保険相談を検討
家計・教育費・住宅・老後などをまとめて整理したい
→ FP相談を検討
→ FPに相談した方がいい人とは?自分で考えてもいい人との違いを解説
何を見直せばいいのか自体がわからない
→ まずFP相談で家計全体を整理する方法もある
もちろん、どちらか一方しか利用できないわけではありません。
家計全体を整理した結果、保険の見直しが必要だとわかれば、その後に保険について詳しく相談するという流れも考えられます。
まとめ|FP相談は「お金の悩みを整理する場所」と考えるとわかりやすい
FP相談は、保険だけを相談する場所ではありません。
家計、教育費、住宅、老後、資産形成、保険など、生活に関係するさまざまなお金の問題を整理できます。
相談する内容が完全に決まっていなくても、「将来のお金がなんとなく不安」というところから始めることもできます。
大切なのは、相談したからといって提案をその場ですべて受け入れる必要はないということ。
まず現在の家計と将来の希望を整理し、自分にとって何を優先すべきなのかを知る。
FP相談は、そのための一つの方法として利用できます。
