生命保険に入ってから何年も経つと、
「この保険、このままでいいのかな?」
「見直した方がいいと言われたけど、いつ見直せばいい?」
「結婚したら保険も変えた方がいい?」
と気になることがあります。
生命保険は長期間契約するものが多いため、加入したときには自分に合っていても、年齢や家族構成、収入、生活環境が変わると必要な保障も変化します。
ただし、保険の見直しは「定期的に必ず新しい商品へ乗り換える」という意味ではありません。
現在の保障内容を確認した結果、そのままで問題ないこともあります。
この記事では、保険を見直す代表的なタイミングと、見直すときに確認しておきたいポイントを整理します。
保険を見直すタイミングはいつ?
保険には「加入から○年経ったら必ず見直す」という一律のタイミングがあるわけではありません。
考えやすいのは、生活環境や家族構成、家計などに大きな変化があったときです。
たとえば、
・結婚した
・子どもが生まれた
・住宅を購入した
・転職した
・収入が変わった
・子どもが独立した
・定年退職した
といったタイミングです。
生活が変われば、万一のときに必要なお金や家計から支払える保険料も変わる可能性があります。
そのため、こうした節目は現在の保険を確認するよい機会になります。
1.結婚したとき
結婚は保険を確認する代表的なタイミングの一つです。
独身のときは自分自身の生活を中心に考えていた人でも、結婚すると配偶者の生活について考える必要が出てきます。
特に確認したいのは、
・夫婦それぞれの収入
・毎月の生活費
・現在加入している保険
・貯蓄
・将来の働き方
などです。
共働きなのか、一方の収入への依存度が高いのかによっても、必要な保障は変わります。
また、結婚前から加入している保険がある場合には、保険金受取人などの契約情報も確認しておきましょう。
結婚したから保険を増やすのではなく、まず夫婦の家計と現在の保障を整理することが大切です。
2.子どもが生まれたとき
出産も保障について考える大きなきっかけになります。
子どもが生まれると、食費や生活費だけでなく、将来の教育費なども考える必要があります。
もし家計を支えている人に万一のことがあった場合、
「残された家族が生活していけるか」
という視点が重要になります。
ただし、必要なお金をすべて民間保険だけで準備するとは限りません。
現在の貯蓄や配偶者の収入、公的保障なども確認し、不足する部分について保険で備えるという考え方があります。
子どもが生まれたら、まず現在の死亡保障などが家族構成に合っているか確認してみましょう。
3.住宅を購入したとき
住宅購入も保険を確認したいタイミングです。
住宅ローンを利用する場合、団体信用生命保険に加入するケースがあります。
団体信用生命保険では、契約内容に応じて住宅ローン契約者に万一のことがあった場合などにローン残高が返済されます。
そのため住宅購入前と購入後では、遺族に必要となる住居費が変わる可能性があります。
一方で、
・固定資産税
・管理費
・修繕費
・住宅ローン以外の生活費
などは引き続き必要になる場合があります。
「住宅ローンがなくなるから死亡保障はいらない」
と単純に考えるのではなく、住宅購入後の家計全体を確認しましょう。
4.転職や独立をしたとき
転職や独立によって、収入や福利厚生、働き方が変わることがあります。
特に会社員から自営業者になる場合などは、これまで勤務先で利用していた制度や保障が変化する可能性があります。
反対に、転職先の福利厚生が充実している場合には、個人で加入している保障と重複することも考えられます。
転職したときは、
・収入
・勤務先の福利厚生
・公的保障
・現在加入している保険
を確認してみましょう。
収入が変わった場合には、現在の保険料を無理なく支払い続けられるかという視点も重要です。
5.収入や家計が大きく変わったとき
家族構成が変わらなくても、家計が変化することがあります。
たとえば、
・収入が減った
・配偶者が仕事を辞めた
・教育費が増えた
・住宅ローンの負担が増えた
・毎月の保険料が重いと感じるようになった
といったケースです。
生命保険は長期間保険料を支払うものも多いため、現在だけでなく将来も無理なく払い続けられる金額か確認する必要があります。
家計が苦しくなったときも、いきなり保険を全部解約するのではなく、現在の保障内容と必要性を確認することから始めましょう。
6.子どもが独立したとき
子どもが社会人になり独立すると、必要な保障が変化する可能性があります。
子どもが小さい時期には、
「自分に万一のことがあっても、子どもの生活費や教育費を残したい」
と考えて死亡保障を準備していた家庭もあるでしょう。
しかし、子どもが経済的に独立すれば、そのために必要だった保障額を再確認できるようになります。
一方で年齢が上がるにつれて、
・自分たち夫婦の老後
・病気やケガ
・介護
など別のリスクが気になってくることもあります。
子どもの独立は「保険をなくすタイミング」ではなく、保障の目的を改めて整理するタイミングと考えるとよいでしょう。
7.定年退職したとき
定年退職すると、給与収入から年金などを中心とした生活へ変化する人もいます。
現役時代と比べて収入や支出の構造が変わるため、保険料の負担についても確認したい時期です。
また、子どもがすでに独立していれば、大きな死亡保障が以前ほど必要ではなくなっている可能性もあります。
その一方で、
・医療
・介護
・老後の生活費
などへの関心が高くなることもあります。
現在の貯蓄、公的保障、毎月の生活費などを確認したうえで、今後どの保障を残すのか考えましょう。
保険の更新時期も確認するタイミング
定期保険などでは、契約内容によって一定期間ごとに更新時期を迎える場合があります。
更新によって保障を継続できても、更新時の年齢などによって保険料が変わることがあります。
更新のお知らせが届いたら、
「これまで入っていたから、そのまま更新する」
だけではなく、
・現在も同じ保障が必要か
・保障額は適切か
・保険料を無理なく支払えるか
・保障期間は自分の希望に合っているか
などを確認しましょう。
更新時期は、現在の契約内容を読み直す機会として利用できます。
保険料が高いと感じたときも見直していい
「保険料が家計を圧迫している」
という場合も、保険を確認するきっかけになります。
ただし、保険料だけを基準に判断するのは避けたいところです。
保険料を下げることだけを優先すると、必要な保障まで減らしてしまう可能性があります。
まず、
・何のための保障なのか
・保障額はいくらか
・いつまで保障されるのか
・毎月いくら支払っているのか
・今の自分にその保障が必要か
を確認しましょう。
そのうえで、不要な保障や重複している保障がないか考えます。
保険の見直し=解約ではない
保険を見直すと聞くと、
「今の保険を解約して、新しい保険へ入り直す」
と考える人もいるかもしれません。
しかし、見直し方法はそれだけではありません。
契約内容によっては、
・別の保障を追加する
・特約を追加する
・保障額を減らす
・不要な特約を解約する
・現在の契約を継続する
などの方法があります。
現在の保険に問題がなければ、そのまま継続することも立派な選択肢です。
見直しの目的は新しい保険へ乗り換えることではなく、現在の保障が今の自分に合っているか確認することです。
古い保険を先に解約しない
新しい保険へ乗り換える場合には注意が必要です。
新しい生命保険を契約するときには、健康状態や傷病歴などについて告知が必要になる場合があります。
年齢や健康状態などによっては、希望する新しい保険に加入できないこともあります。
そのため、
「新しい保険に入るつもりだから」
という理由だけで、現在の保険を先に解約するのは慎重に考えましょう。
一度解約した生命保険は元に戻せません。
新しい保険への乗り換えを検討する場合は、新契約が成立してから現在の契約をどうするか判断するなど、保障がなくなる期間を作らないよう注意が必要です。
解約返戻金にも注意する
保険の種類によっては、解約すると解約返戻金を受け取れる場合があります。
ただし、解約返戻金は必ず支払った保険料以上になるわけではありません。
特に契約から短期間で解約した場合には、解約返戻金がまったくない、またはごくわずかということがあります。
現在の保険を解約する場合は、
・解約返戻金はいくらか
・今後の保障はどうなるか
・新しい保険の保険料はいくらか
などを確認してから判断しましょう。
昔入った保険だから悪いとは限らない
「10年以上前に入った保険だから、新しいものに変えた方がいいのでは?」
と考えることもあるでしょう。
しかし、古い契約だからという理由だけで不利とは限りません。
契約した時期や商品によって保障内容、保険料、予定利率などの条件は異なります。
現在の契約をやめて新しい契約へ変更すると、年齢が上がったことで保険料が高くなる場合もあります。
重要なのは「新しいか古いか」ではなく、
「現在の自分に必要な保障になっているか」
です。
現在の契約内容と新しい提案内容を比較してから判断しましょう。
保険を見直す前に確認したい5つのこと
見直しを始める前に、次の5つを確認してみましょう。
1.現在の保障内容
まずは、現在どんな保険に加入しているのか確認します。
保険証券や契約内容のお知らせなどを用意すると確認しやすくなります。
2.保険料
毎月、または毎年いくら支払っているのか確認します。
複数の保険に加入している場合は、合計額も確認してみましょう。
3.保障が必要な期間
子どもが独立するまで、住宅ローンを返済するまで、老後までなど、何のためにいつまで保障が必要なのかを考えます。
4.貯蓄や公的保障
万一のときに必要なお金を、すべて民間保険だけで準備するとは限りません。
現在の貯蓄や利用できる公的保障なども含めて考えましょう。
5.これからの生活
今後、
・子どもの進学
・住宅購入
・転職
・退職
など大きな予定がある場合には、それらも含めて保障を考える必要があります。
自分だけで判断できないときは保険相談を利用する方法もある
保険証券を見ても、
「保障内容がよくわからない」
ということは珍しくありません。
また、複数の保険に加入していると、自分だけで保障の重複や不足を判断するのが難しいこともあります。
その場合には、保険相談などを利用して現在の契約内容を整理する方法もあります。
相談するときには、現在加入している保険の保険証券や契約内容がわかる資料を用意しておくと話が進みやすくなります。
相談するからといって、必ず新しい保険へ変更する必要はありません。
まず現在の保障内容を理解することを目的に相談することもできます。
→ 保険相談では何を聞かれる?相談前に準備しておきたいことを解説
保険を見直すときに焦らない
結婚や出産など大きな生活変化があると、
「早く保険を決めなければ」
と感じることもあります。
しかし、保険は長期間支払いが続く契約になることがあります。
提案された場合には、
・なぜこの保障が必要なのか
・いくら保障されるのか
・いつまで保障されるのか
・保険料はいくらか
・いつまで保険料を支払うのか
などを確認しましょう。
内容が理解できなければ、その場ですぐ決めず、説明を受けてから検討することも大切です。
まとめ|生活が変わったときは保険を確認する機会
保険を見直す代表的なタイミングには、
・結婚
・出産
・住宅購入
・転職や独立
・収入や家計の変化
・子どもの独立
・定年退職
・保険の更新
などがあります。
ただし、こうしたタイミングが来たからといって、必ず保険を変更する必要があるわけではありません。
まず確認したいのは、
「現在の保障が、今の生活に合っているか」
ということです。
保険の見直しは、新しい保険へ乗り換えることだけではありません。
保障を追加する、減らす、不要な特約を外す、現在の契約をそのまま継続するといった選択肢もあります。
特に新しい保険へ乗り換える場合は、現在の保険を先に解約しないよう注意しましょう。
生活環境が変わったときに現在の保障を確認する。
それが保険見直しの基本的な考え方です。

